考の証

要は健忘録

プリンセスプリンシパルを1話から劇場版まで1日で駆け抜けた感想

 プリンセスプリンシパル、TLでも胡乱な人たちがよく話していたことだけは覚えていたので、いつか見ようと思っていたけれどなかなか見る機会がなかった。そう思っていたら、モルカーを見る為にYoutubeを開くとバンダイナムコチャンネルで12話を無料公開していることを知ったので見始めたら、なんと劇場公開初日が今日であることを知り、1日で駆け抜けました。

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 Youtubeでは14日までの無料公開なので、ぜひ見ていない方は上のリンクから見て欲しい。


 大方の感想は今日のツイッターに放流しているので改めて書くことは少ないのだが、多少は被る前提で書いていきたい。

 プリプリの特徴は、まず放映順が時系列順ではないことである(確かハルヒ一期もそうだったと思う)。各話の題名には「Case xx」とあり、これが時系列を表す。プリプリ自体は日常系などではなく通常のストーリーであるため、時系列順でないと混乱するのでは?と思いながら視聴を進めていたが、物語は最低限の説明だけが与えられて進んで行く。逆にこの説明量の少なさによって混乱せずに見られたように思う。この構成の凄さは特に1話にあり、通常は主人公たちの置かれた状況やどういう物語であるかを説明する必要があると思うが、本作では主人公たちスパイが攫って来た亡命希望者にスポットを当て、彼に説明する方法で視聴者にも様々な情報が与えられている。このやり方が非常にスマートで無駄がない。おそらく放映順ではなく時系列順に見ても全く違和感のない演出であったと思う。まあ今日1日で全話を駆け抜け、ろくに考えられていない頭ではなぜこの構成にしたのか、その狙いまでは理解できていないところが本音である。とりあえず、しばらくは色々な情報を追っていきたい。

 構成の話をしたので次は作画の話をしていきたい。本作では全編等して作画が不安定になったことは一度もない。特に作画崩壊という訳でもないが違和感を感じた作画というのをこれまで見てことがあるが、本作では常に整った綺麗な作画で物語が進行していく。またスパイアクションの動きも凄まじい。特にその本領が発揮された5話の十兵衛vsちせ戦ではおそらく数分ではあったと思うが、狭い車内での戦闘であるのにここまで動かすのかと本当に驚いた。この戦闘は作画もすごかったが、戦闘の演出や構成、物語上の意味も含めて本当に良い回であったと思う。5話は何もかもが良かった。ここが本作にハマった瞬間であると思う。早くちせが本領を発揮できる強敵が出てきて欲しいと願う一方、その敵は本当に強過ぎると思うのでご遠慮願いたいとも思ってしまう。

 物語という点ではプリンセスとアンジェの2話の会話シーン、8話を見た後ではその意味が明らかになっていく演出が良かった。そもそも本作は時系列順ではないという縛りがあるため、単話での構成が必須である為にそれぞれの話に載せられる情報量が限られる一方で一話一話でのクオリティの高さも求められている。それでも各話単品で見ても十二分に面白い上に、各話同士の関係性を紐解いて行くと更に面白みが増していく構成。このアニメを作るのに一体どれほどの時間が費やされたのだろうか。もっと各話を見返して情報を整理していきたいが、無料期間中にもう一度見返すことができないのが残念でならない。wikipediaで確認したら、本作の脚本はコードギアスでもおなじみの大河内一楼さんだった。2話の屋根裏部屋で話そうの合図が使われていて「コードギアスだ!」とはしゃいでいたが、これで納得がいった。

 さて、TV版の話をしたので劇場版の話をしたいところではあるが、ちょっと1日で駆け抜けたためにあまり頭が整理されていないのでこの辺りで一旦今回は終わりにする。これから色々情報を集めたりして、もう一回劇場に足を運ぶことがあったらそこで改めて感想を書こうと思う。

p.s. そのうち各話の振り返り感想もここに追記します。

2/12 ほんのちょっとの追記、劇場版感想若干含む。

 本作では敵味方は明確に別れている一方でどちらが正しいか、悪かという視点ではほぼ描かれていないのが意外だった(case22,23あたりの共和国軍部は悪で王国側は利用されていたとも言える)。また敵であるノルマンディ公はプリンセスの伯父と比較的接触しやすい位置におり、地上波最終回で主人公チームは派手にやらかしているので共和国にはもちろん、王国側にも広く知れ渡った存在となったと思われる。ここで、プリンセスの目的は平たく言えば「女王即位による解放と平和」であり、その手段として共和国と取引している。そういったことを考慮すると、将来的に正体を明かした上でのノルマンディ公との取引や王国側への寝返りというのも今後あり得る展開なんだと思う。この辺りの展開に関してはスパイとして、友人として嘘をつくことも出てくると思うが、それは劇場版のビショップの末路とも重なるところもあるため、中々これからの物語が重くなっていくと思った。今のところ一番の嘘つきはプリンセス、次点でアンジェだが、更に嘘を重ねていくポジションはプリンセスだと思うので中々に次回以降が怖いのですが、できれば間隔を上げずにみたいので制作会社には頑張っていただきたい。