考の証

要は健忘録

【積読8冊目】入門者のLinux

 最近は積読に手をつけながらも、途中で面白くなくなって手放してしまうことが多い。「これは読むべきだな」と思って買った本というのは中々読むのが難しい。これから生きていく上で知っておいた方がよいと思いながらも、興味がないために面白いとも思えない。やはり好きこそものの上手なれというのは至言だと思う日々だ。

 そんな中、プログラミングを仕事でしないといけなくなり、Linuxを使わないといけない状況になってしまった。この流れを作ってしまったのは自分でもあるのでしっかりしなければならない。かと言って、CUIなど高校の情報や大学での授業でちょっと触ったことがあるだけで基礎知識も特にないため、ひとまず基礎から勉強しようと思い買った一冊がこの本である。

 CUIがどういうものなのか、そういった概念的なことは知っていたが、具体的に何ができるかというのはよくわかっていなかった。本書はCUIについて全く知らない人を対象として、まさしくプログラミングの入り口までを丁寧に案内してくれる良書と言えるだろう。最後の応用では静止画ライブカメラの画像を自動で取得、その画像を動画化するといったちょっとした応用までできる。

 よくわからない人にCUIを説明するなら、家に帰ってエアコンやテレビをつけるとき、それぞれのリモコンで操作するだろう。このリモコンが所謂GUIと呼ばれているものだ。それぞれの機器を操作するのに最適化されたものである一方、テレビのリモコンではエアコンは操作できない。わかりやすいが、それ以外の操作ができないのがGUIと言えるだろう。対してCUIはそれ自体はわかりにくいが、使いこなせれば自分専用のリモコンを一つ作ることでテレビもエアコンも操作でき、なんなら何時にON/OFFにするとか、季節によって自動で設定温度を変えるとかまでできてしまう代物だ。別にリモコンのほうがわかりやすいよねって言う人もいれば、無駄に凝って自分専用のリモコンを使いたい人もいるだろう。そういった凝ったことがしたい人にとってはCUIは優れたものだし、LinuxというOS自体そういったことをしやすいOSである。実際、会社の知り合いには家のプロジェクターなどの家電をすべてプログラム制御している人もいるので、趣味とするにもちょうどいいものかもしれない。

 個人的にはそういったところまでする予定はないが、概念を知っていれば何か役に立つかもしれないし、何より今の仕事に直結しているのでひとまずはそちらを頑張ろうと思う。